高山樗牛賞

雑記

高山樗牛賞

高山樗牛(たかやまちょぎゅう)賞とは
庄内が生んだ明治の文豪。庄内全域を対象として文芸、評論、作文等の制作実績において地方啓発に著しく功績があった方に贈られる。

<高山樗牛名言>

己の立てるところを

深く掘れ。

そこに必ず泉あらむ。

当臨床室に来てくださる石井野洲子(安子)さんが高山樗牛賞を受賞されました。

石井さんは奥の細道・羽黒山全国俳句大会において地方選者、大会の運営を長年されている方です。
俳句の会「いではの会」の主宰。

奥の細道・羽黒山全国俳句大会

ここ2年ほどはコロナの影響で、実際羽黒山で大会を開催することはなく、投句と選考のみであったようでしたが、有名な先生が選者で来たり(よくテレビに出ている夏井いつき先生も選者できたことがありました)賞品がよいらしく?全国的にも有名なようです。

治療にいらしたときに、樗牛賞に選ばれたらしいと話してくれました。

「受賞式の時は着物でしょうね。俳句の先生って着物着てる印象があるし」と話すと

「着物はたくさんあるけど、こんな齢とってから着物を着るのはいやだ!スーツでいい!」とのことでした。

体の症状があるから不安

石井さんは両膝を人工関節の手術しています。
両ひざ関節の痛みはなくなったけど、下肢の浮腫、ふくらはぎの突っ張り感やぎこちなさがあり、つまずきやすい。
何十年も前の交通事故の後遺症で頸椎症の症状もあるため、当臨床室に定期的に来ていただいています。

リハビリの素足とならむ土不踏

(石井野洲子さんの句)

足首を骨折したときの俳句でしょうか、、。

包帯や装具をとってみた足は、筋力もすっかり落ちて生白く痛々しい、、。
でも、これからリハビリ頑張るぞーっと前向きな気持ちも伝わってきますね。

鑑賞力がなくてすみません。(◎_◎;)

でもやはり授賞式といえば着物でしょ!

「じゃあ、着物っていつきるんですか?年取ってるからこそ着物でしょ。
どんなブランドのドレスやスーツきても写真撮をとると地味。
着物は映える。
もう少し出かけたりしたいからって、がんばって膝の手術してO脚も治って、足もまっすぐになったのに!
草履が心配?これから、毎日廊下を草履で歩く練習してください!」

などと猛烈に説得してしまいました。

ここ数年イベント、お祭り、成人式や結婚式の自粛、中止、延期。
楽しいこと、おめでたいこと不足にすっかり慣らされていたところの授賞のお知らせ。

「授賞式は石井さんにとって人生の大事な喜ばしいイベント。
だから女性らしく、華やかな着物を着てほしい」

ということがいいたかった。

年上の方なのに、親戚のおばさんみたいな気持ちになってしまった。

薄いピンクの辻が花

しぶしぶ着物を着ることにしたけど、、。
やはり、当日は、こけないか、本人も(私も)心配していたに違いない。

後日、どっと疲れたといって治療にきてくれて、

「でも、やっぱり着物を着てよかったわ」と授賞式の写真をみせてくれました。

壇上は高かったものの、親戚の人がエスコートしてくれて、大丈夫だったみたい。

「薄ピンクの辻が花の着物が童顔に似合っている!」と言ったら

「80にもなって、童顔かぁ、、、。」

と笑っていました。

開催する側として、羽黒山俳句大会の運営や、俳句を後進につなげていかなければという大人の責任感と情熱。

そして、ただ俳句が好き、おもしろいと子供のように夢中になっている石井さん。

樗牛賞受賞、本当におめでとうございます。

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